制作の現場 慣れ(記憶)のプラスとマイナス
制作の現場で慣れ(記憶)は、プラスにもマイナスにも作用します。
制作の中でプラスに作用する慣れ(記憶)は、紙、鉛筆、絵の具、筆、キャンヴァスなど
画材が色々な場面でどういう状態を見せるかの経験です。
プラスに働く理由は、次のアクションを加えた画面の予測に役立つからです。
マイナスに作用する慣れ(記憶)は、描いたことがあるモチーフや
似かよった設定構図で制作することです。
以前に制作した場面が版画の版の様に思い出されて
今目の前の制作を邪魔してしまいます。
制作は終始ライブで一度きりの場面の連続である事が大切です。
音楽家が大切にする様にソノリテは、絵画制作でも大切です。
ミュージシャンがコンサートで言うノリと同じと思っていただいて構いません。
出来上がってしまえば、ぢっと佇んだままの絵の向こうには
画家の一度きりの演奏が在ります。