バランス感覚
芸術論とひとりごと
制作の上でのバランス感覚はとても大切なものです。
バランス感覚と言っても漠然としていますので少し抽象して解説してみます。
バランス感覚を発揮する為には前提条件があります。
その条件とは『制作への集中』です。
描く事に集中する事で画面は動的な状態になります。
『一生懸命描く=何らかの歪の発生』です。
『発生した歪を修正する感覚がバランス感覚です』
描けば歪む→バランス修正する
これを一歩進めて巨匠達は描きながら発生する歪を先読みして描きながら補正しています。
更にもう一歩話を進めて、描きながら補正するバランス感覚とはどういうものかと言うと
今の今自分が描いている行為を別の要素、軸に効果させる事です。
出来るだけ簡単に書いても上の様な説明になってしまうので分かりにくいはずです。
では、制作の上でのバランス感覚を一番簡単に書いてみましょう。
『一所懸命に描く→描き過ぎた所を調整して落ち着かせる』
大して描いても居ない状態の画面にバランス感覚を発揮しようとしても
無意味であることを覚えて置きましょう。
追伸
制作での完全バランスは、描き始める前の真っ白なキャンヴァスが持つ静的バランスと
絵が完成した時の動的バランスがあります。
静的バランスからスタートして動的バランスを目指すのが絵画制作です。