絵に対し図を見ないで物として見る

芸術論とひとりごと

絵は図を見ないで物として見る

絵画鑑賞するとき一つのコツは、その画面が

物体としての美しさを発しているかどうかに注目してみることです。

物質的な美しさを伴って訴えかけて来ない物は良い絵とは言えません。

良い絵は大変少ないのであなたの大切な時間を浪費しないためにも

この観方は有効でしょう。

絵はイラストレーションとは異なります。

イラストレーションの最大要素である図は、絵の中では要素の一つです。

とは言え大きな要素には違いないので

絵の中の図の部分だけを追求した画家も居ます。

ピカソはその代表者と言えるでしょう。

代表作のゲルニカでは絵の中の形、図、を奇形の領域まで追いやって描く事で

鑑賞者に画題の悲惨のニュアンスを抽象して訴えかけて来ます。

生涯制作し続けた結果辿り着いたピカソのコンセプトは『絵は図である』だった訳です。

恐らく二、三十年後には明らかになる私のコンセプトとは

大いにバッティングするところだろうと思います。

やがて明らかになる自分のコンセプト『絵は○○である』の○○が

何なのか楽しみです。

『三観』 2016年制作

『三観』 2016年制作

私の絵『三観」 2016年制作を斜めから見たところ

斜めから見たところ

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