絵は現実よりリアル 限界手法の例

芸術論とひとりごと

先日キワ(境目)の事を書いたので少し関連したことを書いてみます。

状況設定
テーブルの上に白い円柱が置いてありそれをやや見下ろしている状況だとします。
あなたから見て円柱がテーブルに接地している部分は大まかには楕円を描いていますね。

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赤丸で囲んだ部分に注目してください。

二枚目の写真の様にモチーフは見た目にも、また理論的にも接地部分の楕円は、垂線の角度まで立ち上がって見えない裏側に回り込みます。
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この円柱の回り込んで行く様子をよりリアルに表現するためにできる工夫があります。
以下がその工夫をしたものです。

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実際には見えるはずのない回り込みの奥の部分まで描くことで
よりリアルにに回り込んでいる様子を表現することが出来ます。
勿論これはほんのかすかに行われるもので無ければ
ゆがんだ円柱になってしまうので絶妙な加減が必要です。

この例の様に、絵の中には一生懸命制作する中で辿り着く限界手法がたくさんあります。

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