ハーフトーンは便利な基準点

デッサンで考えた方が分かり易いと思いますが

例えば木炭デッサンの出来不出来は紙の白から木炭の黒までの間の明るさを

いかに秩序立てて作ることが出来るかに掛かっています。

絵の中に上手くハーフトーン(中間調子)を用意出来れば

そこが基準点となってより明るい方への仕事と、

より暗い方への仕事が出来る様になります。

これは便宜上仕事幅が二倍になったのと同じ効果をもたらします。

ハーフトーンは単にデッサンでの明度だけでなく油絵での色相、彩度やマチエールなどに

ついての概念としても応用できるものです。

追伸

昔の仏像彫刻に於いて塑像に秀逸な作品が多いのも構造的に同じ

「足し引きで仕事幅二倍の法則」に拠るからだと思います。

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