輪郭線を使うに当っての心構え

芸術論とひとりごと

「形を描いてください」と言うと大抵の人は対象の輪郭を描こうとします。

先ず下の写真を見てください。
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ジャガイモにはどこにも輪郭線はないでしょ?
ジャガイモと背景が在るだけです。

皆さんが絵の中で輪郭線を使う時にその線は
「ジャガイモ側を描いているのか、背景側を描いているのか」
どちらを描いたのか意識した線でなければなりません。

では、次の写真を見てください。
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上の写真は定点から見たジャガイモの輪郭上にマジックで線を引いてあります。

少し別の角度から見ると
IMG_4137 のコピー
さらに
IMG_4138 のコピー別の角度から見ると輪郭に見えていたのは
ジャガイモの表面のこの様な場所だったことが判ります。

別の部分で同じことをすると
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輪郭だったのは、この様な場所です。

実際にはありもしない線を使って、平面上にこの奥行位置の違いを表現しようとするには余程工夫しなければならないだろうな。

先ずはそのことに気が付いてもらえれば大収穫です。

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