印象の一致
下の絵の犬は同じモデルの同じ資料を参考に描いたものです。
二枚の絵の中の犬は印象が同じに見えると思います。
同じ様に見える絵を2枚描くことやモチーフと絵を比較して
印象が合っている様に描くためには、寸法や明暗や色の正確性ではない
トータルバランスが物を言います。
巨匠たちの描いた絵の中でよく見られるものに
寸法的にはおかしいはずなのに絵の中では自然なものとして収まっている事があります。
絵を描くための要素は沢山あるので「こっちの取りこぼしをあそこで補って
バランスさせる」様な作者本人にしかわからない動的バランスを織り込んで
行くことでそれが可能になっています。
バランス関係の総量が合っているからとも言えるでしょう。
追伸
印象を合わせようとして寸法を測ったりするのは、
画面中のバランス関係の総量を操る感覚を阻害するものです。
画家の感覚から遠のく事なのでしてはいけません。