たまにの日常

言葉のスケッチ

夕方になってふと後ろを見ると、さっきまで細の部屋で仲良く寝ていた猫たちが

マグロケーキの時間を待つ無言のプレッシャーを投げ掛けている。

気付いたからにはそのまま制作も続けにくいので

まずは、懸案を済ませてスッキリすることにした。

私都合の考えはこうだった。

いつもの様に御小遣い分に切り分けたマグロを仲良く食べ終わると

満足な猫が出来上がる、そしてまたアトリエへ。

精の付くものを食べると元気になるのは人間さんだけではない。

猫には効果がリニアだった。

結果、家中を駆け回るニャーニャーうるさい猫が出来上がった。

しかもダボー。

猫都合で今日の制作はここでお仕舞いとなる。

考えの浅さを反省しながら「掃除でもしてやるか」と

猫トイレへ向かうと傍に草混じりのウンチが転がっている。

春先はグルーミングで飲み込んでしまう毛が胸焼けを起こすので

猫にとって草は欠かせない。

その草を食べた繊維が消化されずウン切れが上手く行かなかったらしい。

「もしや、」と思い落し物の主を捕まえてみると案の定、

お尻の穴から草が3センチばかりのぞいていて何とも気持ち悪そうである。

こういう場面で猫の設計は不細工なので人間さんのケアが欠かせない。

目の前に座らせておいてティッシュペーパーを用意しにかかると

日常ならざる気配を感じ取ったモンは逃げた。

こうなるともういけない。

猫なで声で名前を呼びながら近づいてもモンのテーマは「逃げる」

の現在進行形で捕まらない。

不細工な設計の不都合な猫

一緒に暮らしているとこういう日もたまにある。

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左がモン 右がネオ

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