『色』 固形水彩絵の具
言葉のスケッチ
私が初めて絵の具を使ったのは、幼稚園の頃、
今はもうおぼろげな記憶の中でそこだけが色つきになって残っている。
固形水彩絵の具は筆箱ほどの大きさで厚さが2cmくらい。
ブリキの蓋をあけると500円玉を3枚重ねたイメージの絵の具が10色ほど並んでいた。
チューブ入りの絵の具は口にする園児がいるかもしれない配慮から
固形水彩絵の具だったのかもしれないが
今思えば創造教育上の見地からも良い選択をしてくれていたなーと思う。
クレヨンと違い水に濡らした筆で触れると溶けて、そのまま筆を他の色に持っていくと
混ざるのが不思議であれとこれ、それとこれ、
混色遊びに夢中になり、描いた絵の事はさっぱり覚えていない。
色の3原色や光の3原色、混色のしくみやその組み合わせ。
そんな事にもつながる実地試験の場を与えられていたことになる。
私の深層は、限られた色の組み合わせから無限の色の世界が広がって行くなかに
或いは、塩基 アミノ酸、G.T.C.A がやがて生命体を生み出す
「組み合わせ」と言う壮大な世界観を感じとっていた様に思う。