絵の具調整の一日
言葉のスケッチ
私が使う絵の具には白亜地刻描の性質上、普通の絵の具以上の固着力が
求められるので市販品をベースにして油分を独自に調整します。
油絵の具を作るには、顔料と油分を混ぜ合わせれば良いのですが
実際には原料を練る作業は単純ではありません。
絵の具メーカーでは石のローラーの練り機を使い
独自のノウハウで練り合わせて行きます。
一例を挙げると、数本のローラーそれぞれの回転速度や、
一旦練ったものを寝かせておいてもう一度練り直したりします。
出来上がる絵の具の様子は簡単に真似が出来るものではないので
練りの部分は絵の具メーカー、油分の調整は自分でやることにしている訳です。
顔料の化学組成は様々で油分調整による様子の変化は
バリエーションに富んでいて各色に応じたさじ加減も大切です。
油分の調整も中々の肉体労働で数本作る頃には腕はパンパンになります。
ちなみに今日は3本で終わり。
追伸
私も昔、絵の具練りに一からトライしてみたことが有りますが、
絵の具メーカーにはかなわないを悟り止めにしました。